私たちの声

TERFと呼ばれたレズビアン

E.Kimura

レズビアンはfemale(生物学的分類における女性)のhomosexual(同性愛)であり、その性愛に性自認/ジェンダーは関係無い。

女性身体者同士の性愛である。

そこへ、女性を自認する男性身体者を含める行為は、レズビアンの権利獲得の歴史や先人達への冒涜に他ならない。日本では表立ってレズビアンという理由だけで迫害されることはないだろう。他の国での地位、処遇はどうだろうか。具体的な国名及び地域名の言及は避けるが、同性愛者であるだけで性転換を強制させられたり、(レイプを伴う)矯正治療を施されたり、死刑になる国もある。私達は同性を愛するというだけで、これだけの迫害を受ける。

例外もあるが、謂わゆる欧米諸国では、同性愛者の権利は保証されており、国によっては同性婚やパートナーシップも認められている。宗教右派や保守からの「異性を愛さないのはおかしい。」という弾圧に対し、「同性を愛する権利=異性を愛さなくて良い権利がある。」と抵抗した末に得たのが現在の権利である。

筆者を含め筆者の友人達も、トランス女性レズビアン(女性を自認する男性身体者かつ女性を性愛の対象としている者)との交際や性行為を断ったが為にTERF(Trans-Exclusionary Radical Feminist:トランス排除的ラディカルフェミニスト)と呼ばれた経緯がある。性自認が変わればその人の身体性も変わるのか。そのようなことは決して無い。

つい昨日まで男性と自認していた男性身体者が、今日になって女性だと自認しレズビアンだと主張したとして、私にはその人とヘテロセクシュアル男性との違いを述べることはできない。その人と他の男性身体者を比較したとして、身体的違いは皆無だろう。では、レズビアンのセクシュアリティーを巡る議論において、レズビアンのセクシュアリティーそのものよりも、レズビアン女性を自認する男性身体者の性自認が優先されるのはなぜか。

繰り返しになるが、レズビアンの性愛に男性身体者を含めることは、レズビアンというアイデンティティーと歴史の簒奪であり、先進的な皮を被った矯正治療である。

宗教右派や保守から受けた矯正治療の中身(異性との性行為)はそのままにパッケージ(矯正治療行為者の性自認)だけを挿げ替えたものだ。強制性が無くとも、圧倒的に力の差がある男性身体者から「私との交際/性行為を断れば、お前はTERFだ。」と言われ断ることが出来る人の方が少数ではないだろうか。

もしこれが理解出来ず、「ペニスが付いているレズビアンもいる」、「PIVセックスを行うレズビアンもいる」といった戯言を垂れ流すのであれば、それはあなたがレズビアンの歴史を理解していない証拠であり、その発言を行うあなた自身もレズビアンへ矯正治療を行なう宗教右派や保守と同罪である。

#GetTheLOut #LesbianNotQueer

編集部注:「※PIVセックスは、「膣内ペニス」セックスの省略形です。

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