私たちの声

「トランス女性」は、女性ですか。女装の身体男性も?

桜田 悠希

【※1 大変申し訳ございませんでした。ご指摘があり、調べた結果訂正、加筆しました。(9月30日)】

1 女装をした人はトランスジェンダー女性でしょうか ?

 世界的にBLMの大きなうねりがあり、大坂なおみさんの活躍が注目されていますね。とてもかっこいいです。あんなにはっきりと意思表明して、そして結果をだした人がいたでしょうか。尊敬します。

 そして、ツイッターをはじめ一部で大変騒がれている話があります。ご存知でしょうか。「トランスジェンダー差別」です。

トランスジェンダーのことを知っていますか?

「体と心の性が違って苦しむ人でしょう?上戸彩さんが金八先生で演じていた…」

「あー、LGBTのこと?」

そうです。その通りです。現在、そのトランスジェンダー女性を女子大で受け入れようという動きがあります。

「いいんじゃないの、その人がそれで苦しみから開放されるのなら。」

 はい、そう思っていました、私も。二年前までは。無邪気で、そのことについてしっかりと知らないまま、賛成をすることがどんな予想外の未来を招くか少しも想像ができませんでした。

2 何を懸念しているのか

 心配しすぎじゃないの?という声も聞こえてきますが、違うのです。もう少しお付き合いください。

現在、「トランス差別をするな」という錦の御旗が大きく掲げられています。

「トランス差別的な石上エッセイを載せたWANは説明をすべきなのにあの回答はない(あり得ない)。反差別のはずのフェミニストの場所でこれはいけない」

「あの人たちはわかっていない。ダメだ。予想以上に色々ダメだった」

どうも、もう既存のルールがあるような話ぶりでした。

そのうち、「牛久の東京入管のトランス女性が…」という話にもなっていました。

なるほど、理解できました。

********* 9月29日にご指摘を受けて、9月30日に調査、訂正させて頂きました。

(以下はラジオの該当箇所の書き起こしです。)

「その頃トランスのことが問題になっててー、トランスのことっていうかトランス排除のことが問題になっててー。

で、レインボーパレードに一緒に歩いた方が、MtF  で女性として暮らしてらっしゃるひとで

自認としてはレズビアンで※3

_______20:50

その人がレズビアンバーに行けないっていうと、「え、なんでだろー?って結構思ったりしたとかっていうのが関心を持つキッカケで」

インタビュアー「2人はなんで?」(トランス問題に関心を持ったのか?)

私はですねー去年〜〜のトランス女性の友人が出来たことでー、ま、それが一番大きなキッカケだったかな。

ま、そのクィアの人と繋がりが出来て、自分自身も、それまで、その、ま、クエスチョニングだったけどそれでノンバイナリーだって言えるようになってきてー、で、私はフェミニストだしー、で、やっぱりトランス差別の問題とやっぱり切り離せないものだし

_________23:18

フェミニズムの中でトランス差別が起こっているならこれは、名乗っている以上、やっぱり声をあげていかなければいけない?で、トランス女性としての経験と、あの、私のノンバイナリーとしての経験が同じではないけども

_________23:47

やっぱり、ね、あの、反対をしていかないといけないなっていうのは思って、自分の中にも偏見はあるんだろうし、なんか、だから、その中でトランス差別勉強会の、活動に出会えたことはすごく大きなことだったなと思っています

(インタビュアー)なんか、あたしもー、えっとノンバイナリーなんですけど

_________24:19

なんか自分が「あ、ノンバイナリーだわ」って気づく前にフェミニズムに出会っていてー、なんかフェミニズムに入ったのは幸か不幸かなんかツイッターからだったんですね

私はー、なのでー、んーー、なんかフェミニズムにであってー、こう性別2元論であるとかー、えっと異性愛中心主義とかを解体していく中で、ま、あと当事者の意見を聞いたり話を聞いたりするなかで、あ、ノンバイナリーだわって

________24:50

違和感、これまでの違和感を整理できたんですけど

なんかそういう流れがあったので、で、まあ、なんか、フェミニズム的なことを言いながらトランス排除になんかこうすごく煽ってる人たちをみて、なんかまあそういう

________25:05

そういう妖怪みたいな人達が跋扈してるのをみて、なんかもう、あ、やば、フェミニズムってこういうヤバい人もいるんだなって思って離れる人もいてー

(よく聞こえない)

だからー、ねー、さっきるいさんがおっしゃってたみたいに、私もなんだろうトランス女性の人とかトランス男性の人と話したことあるんですけどやっぱー違う部分もたくさんあるのでーちゃんと勉強しなくちゃいけないしーって事でほんとのこのグループがあって良いなと思ってて

WANへの抗議もそうですし、私たちこの前東京入国管理局に収容されているトランス女性と、パトさんがいるんですけど、まあそれの収容に反対する声明文を出したじゃないですか

しましたねー

*********※1 以上、ラジオの書き起こし。音声が不明瞭で聞き取れなかったところがあるのは申し訳ございませんでした。

ご指摘があり、再度確認しました。

入管と聞いて「牛久」だと早合点してしまいましたが、港区にある、出入国管理局』のお話のということ事でした。申し訳ありませんでした。訂正してお詫び申し上げます。

※2 東京入国管理局というのは前の名称で、今は出入国管理局という名称だそうです。また、品川の駅の近くにあるため、皆がよく使う「品川の入管」というのは通称だそうで、実際の住所は港区港南5−5−30、「港区の入管」が正解とのこと。電話で確認をさせて頂きました。

※3 「自認としてはレズビアンで」と話されていましたが、「性自認」というのは自分の性自認が女性か男性かという認識の話であり、レズビアン、ゲイ、バイというのは、「性的指向」の話で別件です。性的指向と性自認を混同し「自認としてレズビアン」という言葉がでてくるところが大変曖昧にしか理解しておられないのだと、危機感を感じました。

地図で検索すると「東京入国管理局」は、「港区」と出てきます。もしかしてその別の建物などが品川にあるのではないのか?という疑問があり、電話で確認をさせて頂きました。別の建物などはなく、港区にある建物ひとつだということ、確認が取れました。

3 「トランス差別をするな」というのは、反差別の旗のもとに集まったキラキラ正義の味方たちのわかりやすい糾弾行為であるということ。

 2年前の阿鼻叫喚の時から、ネットの左翼男性たちも一斉にTERF叩きに乗っかってきたのはご存知の通りです。【正義の大看板は揺るがない】と思って、女性たちにTERF(トランスジェンダー 排除的ラディカルフェミニスト)と【悪者の仮面を装着させ攻撃しました】

魔女を火炙りにするために。

TERFの名をただの女性に貼り付け糾弾しているのです。そこに「女性差別はいけない」という建前があるから、「女性」では叩けないと知っています。けれども、TERFと名前をつけたらあら不思議。TERFという名前の差別者として思いっきり糾弾できる。さぞ気持ちの良いことでしょう。

 さて、「石上エッセイは差別的だ、被害者ポジションだ、日本語がおかしい。わざと稚拙さを装っている」とのことですが、どこがどのように差別的だという具体的な指摘はなされていません。散々、色々な人からどこが差別的なのか具体的に明示すべし、といわれているのにです。

 その点についても「WANに一問一答形式でわざわざこちらが聞いてあげたのに、あの回答は本当にひどい」と、WANに対してもどこの立場からものを言っているのかと思うような人たちもいました。

 もちろん、権威に媚び諂う必要はありません。しかしWANに在籍する人の多くはフェミニズムの現場や、学生たちのお世話をしてきた先生方であり、かつ多くのボランティアで長年支えられている場所です。上記のようなまるで見下しているようなものの言い方に、とてもショックを受けました。

 そこに一貫して流れる「トランスジェンダーを理解していない、愚かなものを上から見下す」という共通の意識があるように感じられました。差別というものを理解していない愚かな女性に対して、上の立場からわからせてあげなくてはいけない。差別をやめさせなくてはいけない。そういう使命感も滲み出ていましたね。

このことを話題にする人たちの間で、「これはなんとかしないといけないと思った」というフレーズが飛び出してきたことからも、それが感じ取れます

4 では、具体的な質問です

(Q1)ツイッターでトランス排除の言説があるというのは、具体的にどんな言葉ですか。

(Q2)トランス女性を排除するなというのは、どこの場所からの排除ですか。

(Q3)「トランス女性」という表し方をしていますが、女装をしただけの性的違和をもたない男性は、トランス女性に含まれますか?手術を望まず(健康上の理由で手術できないなどではなく)、平日は男性として暮らし、休日だけ趣味の女装をしている。この人はトランス女性でしょうか?

(Q4)質問3で、女装をしただけの男性がトランス女性に含まれる場合、あなたやあなたの子どもはその女装をしただけの人と、一緒に公衆浴場へ入れますか?(この場合の女装男性は知り合いではなく、初見の人です。)

では、私も回答してみます。

(A1)差別的な言葉はなかった。ツイッターでは性犯罪者に対しての恐怖の言葉、心配の気持ちの女性達の吐露だった。性被害サバイバーや、子どもがいる女性たちからの声が多かった。二年前から、今に至るまで全く同じ。

(A2)この論争で問題にされた場所は、女風呂/女子トイレだった。しかしそれは、「排除するな」といえるレベルではないという他ない。今現在、男性犯罪者にいいように侵入されている場所であるのだから。我々女性達は窮鼠猫を噛む状態で「頼むから入らないで欲しい」と声をあげたにすぎない。よって、排除されたという具体的な場所は、ない。現に「もうすでに女子トイレや女湯にトランスジェンダー は入っているのだから、今更そんなことを言っても遅い」というトランスジェンダーを擁護する声も上がっていたのは、知っている人も多い事実であると思います。

(A3)実は、現在法的な変更が加えられようとしています。今は「特例法」という性別変更をするのに、厳しい制限があります。それをなくそうとする動きがあります。しかし肝心の「トランス女性」はどんな人かの定義はありません。

・性別違和がある、身体を手術してトランスしたい。そういう方々は、gid…性同一性障害、といわれていましたが 「障害」というのを外されました。2022年から施行されます。ここのポイントは、「障害」からはずされただけで、治療の範疇には入るということです。ですので、何かの事情(持病など)で手術ができなくても、いずれ手術をしたいという人も含まれます。

「女装男性をトランス女性に含めるかどうか」

はい、「差別!」と思考停止せずに考えてみてください。

女装男性は、トランス女性に含まれるか。

実際には「女装男性はトランス女性に含まれる」のが現実です

(トランスジェンダー のアンブレラタームという図があります。傘の下にはいる人がトランス女性という説明の表です。よければ検索をしてみてください)

 特例法は手術要件があります。「戸籍を変えるのには手術が済んでいること」トランスセクシャルの人は手術と戸籍を変更している人が多いようです。

 だから我々はトランス女性といわれた時に真っ先にトランスセクシャルの人々のことだと考えました。けれどそれだけではありませんでした。予想もしていなかったことですが「女装をしている男性」は、トランス女性に含まれるのです。

それでは、戸籍変更のための手術要件が撤廃されたら、どうなるでしょうか。

「女装をする男性」はトランス女性として、戸籍を変更して女性になることができます。すると、どうなりますか?

 女湯にも女子トイレにも、男性器のある人(手術をしていない男性)が、「女性として」「堂々と」入ってくるのです。あなたは一緒にはいることが出来ますか?子どもに、一緒に入ろうと教えられるでしょうか?

また女風呂や女子トイレに侵入する男性を、現行法では通報・逮捕することができます。

 しかし特例法の手術要件撤廃が通ってしまったら男性器のある”身体男性”が「トランス女性」として、堂々と女湯や女子トイレに入ってくることになる未来がすぐそこにあります。(海外でセルフIDが認められ、大変色々な困った事態が起きています)

 子どもに、「女子トイレで男性をみたら大声で叫んで逃げなさい」と教えることは差別になってしまいます。どうしよう、と躊躇している間に被害にあうかも知れません。

 命も危ないかも知れません。女子トイレで、公衆浴場で、男性犯罪者による盗撮や被害があります。また、男性が女装をして入り込み加害をする事件も起きている現状があるのです。現在は逮捕されるというのに、それでもこれらのニュースは検索したらいくつも出てきます。

 ここへ「トランス女性は女性です」と、さらに多くの男性が女風呂や女子トイレにはいることができるように法律が変えられてしまったら、本当によいのでしょうか。

 本当にこれは差別をなくすこと?差別解消のために、女性たちの安全のために作られた避難場所のようなところをあけ渡すことがフェミニズムなのでしょうか。

トランスジェンダーの人々の権利とは。

自由に生きることです。全ての人間はこの権利を有します。

 しかし、MtFトランスジェンダー が目立つのには、社会的背景が原因というのも見えてきました。男性中心のホモソーシャルな絆で出来たジェンダー(性役割)で固まってる社会に馴染めない、マッチョになりきれない男性は「もしかしてこの生き辛さは、自分の性自認が男ではなく女だからなのかも」と、理由を性別に求めているようです。

 けれどもトランスした人が再び元の性に戻ることを希望するケースがかなりいることから、問題はそう単純ではないことがわかります。

 もっともっと議論することが必要です。「排除するな」「TERFを差別者として糾弾しろ」「殴れ」「墓に入れ」という暴力的な言説がツイッターやニュースとして駆け抜けていきます。

 それで排除されるのは、ただの女性達です。フェミニスト自認であろうとなかろうと。色々な事がおかしくありませんか?と問うています。

 トランスジェンダー女性達は女性を責めてきます。「排除者だ」「差別者」「受け入れないのだから差別だ」と。

 女性達はマイノリティとしてこの社会に排除され続けてきました。内閣に女性が何人いるでしょう?議員の女性比率はいくつでしょうか。

 医大の試験では男性に大幅に加点されて、受かるためには相当の高得点をださないとなりませんでした。受験でそうして勝ち抜いても、医者になる段階でまた

「結婚する」「妊娠する」だから、就職させないと差別にあってきました。

 その女性達は、トランスジェンダーという同じマイノリティの苦しみがわかっていても、差別のしようがありません。お互いに苦しくない生き方を模索しましょう。ただの人だという主張は共通しています。

 そのためにも、ホモソ社会、男性経済中心社会を徹底批判する必要があるのです。女性をTERFと称して叩きまくるのをやめていただけませんか。

私たちは、男性中心社会へ「NO」を突きつける仲間になれるはずです。

どうぞ、よろしくお願いします。

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